令和8年度 学校だよりNO07(図解版)

令和8年度 学校だよりNO07(図解版)
江東区立有明中学校 学校だより 2026年10月30日
有明祭 10月24日(土)

響いたのは、
音楽だけではなかった

#リスペクト
 

音楽の向こうにあった、一人ひとりの努力、葛藤、そして歩み。

合唱 トーンチャイム 午後の発表
SECTION 01 / 有明祭

音楽の向こうにあったもの

10月24日(土)、有明祭が行われました。

合唱コンクールでの歌声、F組のトーンチャイムの演奏、そして午後の発表。どれも心に響くものでした。

今回の有明祭で私が感動したのは、音楽だけではありません。

入退場の際の、真剣な生徒たちの姿。そして、本番を迎えるにあたっての代表生徒の言葉です。

そこでは、今日までどのようなことがあったのか、どのような困難に直面し、それを仲間とどう乗り越えてきたのかが語られていました。

思うようにいかないこともあったでしょう。考えが食い違ったり、気持ちがすれ違ったりすることもあったのかもしれません。それでも、仲間と向き合い、話し合い、自分たちなりの答えを見つけながら、この日を迎えたのだと思います。

代表生徒の言葉には、その歩みがにじみ出ていました。

本気で向き合ってきたからこそ、
あふれ出てくる言葉がある。

そう感じました。

そして、その言葉を聞いた後に響く歌声や楽器の音色は、いっそう心に深く届きました。

目の前で奏でられているのは、音楽だけではありません。その音の向こう側に、一人ひとりの努力や葛藤、仲間との関わり、そして今日までの時間がある。そう思うと、胸が熱くなりました。

図解 01 音楽の向こうにあるもの
目の前に見えたもの
歌声・演奏
発表の姿
その向こう側にあったもの
努力 葛藤 仲間との関わり 今日までの時間
SECTION 02 / 三木清の言葉

「幸福について」と、有明祭

先日、哲学者・三木清の『人生論ノート』に収められた「幸福について」という文章を読み直しました。この本に収められた文章は、かつて高校の国語教科書にも取り上げられたことがあるそうです。

実は私、この本には、皆さんと同じ中学3年生の頃から挑戦してきました。しかし、あまりに難解で、最後まで読み通すことができませんでした。高校生でも挫折。今の年齢になって縁あって読んでみても、やはり難しい。そこで、解説を読んだり、生成AIの力も借りたりしながら、一つひとつ考えてみました。そうして、ようやく少しずつ意味が分かり、共感できるところが見えてきたのです。

その中に、次のような言葉があります。これもまた、難しい文です。

幸福になるということは人格になるということである。

三木清『人生論ノート』「幸福について」

私は、自分という人間を、さまざまな経験を通して少しずつつくり上げていくことに、幸福の大切な意味があるのだと受け止めました。そう考えると、今回の有明祭で生徒たちが見せてくれた姿と、どこか重なるように思えたのです。

図解 02 経験が「自分」をつくっていく
STEP 01
経験する
STEP 02
向き合う
STEP 03
自分をつくる
 
SECTION 03 / 努力と成長

結果だけでは決まらない価値

合唱コンクールには、「順位」という結果があります。部活動にも「勝敗」があります。そして、3年生がこれから迎える受験にも、「合否」という結果があります。

図解 03 結果にはさまざまな形がある
順位
合唱コンクール
勝敗
部活動
合否
受験
結果は大切。けれど、それだけでは測れないものがある。

もちろん、結果は大切です。目標に向かって努力し、その実現を目指すことには大きな意味があります。しかし、結果だけでその人の努力や成長、ましてや人としての価値が決まるわけではありません。

思うようにいかなかったときに、どう向き合ったのか。仲間と意見が違ったときに、どう関わったのか。自分の弱さや課題に気付いたときに、どう考え、行動したのか。そうした一つひとつの経験が、その人をつくっていくのだと思います。

部活動での挑戦も、受験に向けた日々も、きっと同じです。

SECTION 04 / それぞれの歩み

参加の仕方が違っても

そして、三木清は、幸福は自分の心の中だけにとどまるものではなく、他者との関わりの中にも表れると考えました。

今回の有明祭は、そのことを私に教えてくれたように思います。

自分の声が仲間の声と重なり、自分の音が誰かの音とつながっていく。一人では生み出せない響きが、そこに生まれます。

しかし、みんなが同じである必要はありません。それぞれの声、それぞれの音に、その人らしさがあります。また、舞台に立つことも、自分のいる場所から見守ることも、どちらも大切な参加の形です。参加の仕方が違っても、一人ひとりの思いや歩みを大切にしたい。

図解 04 参加の形は一つではない
それぞれの形 01
舞台に立つ
自分の声や音を届ける
それぞれの形 02
それぞれの場所から見守る
思いを寄せ、時間を共にする
それぞれの形 03
自分に合った形で関わる
自分のペースと方法を大切にする
違う参加の仕方も、それぞれに大切な歩み。

学校もまた、そういう場所でありたいと思います。

一人ひとりが違うからこそ、学び合える。自分に合った形で関わり、安心して挑戦できる。困ったときには、誰かと一緒に考えられる。

#リスペクト 有明中学校が大切にしたいこと

誰かと比べて優れた人になるのではなく、自分らしい人間として成長しながら、互いの存在を大切にできること。

有明祭で生徒たちが見せてくれた姿に、そんな学校の可能性を感じました。

生徒の皆さん、心に響く時間をありがとうございました。

 
江東区立有明中学校 学校だより

公開日:2026年10月27日 09:39:31
更新日:2026年10月27日 09:41:56